渋野プロのあのパッティングを見ていたら、我々もしっかりとストロークすることを、前以上に心がけないかんと、思いますよね。
打ち過ぎるのは非常に怖いもの。
それを恐れずにしっかりとゆるまず打てる。 あのパッティングには、憧れてしまう魅力があると思います。
ピン「シグマ ツー アンサー」 シグマ 2
パターはピン「シグマ ツー アンサー」 シグマ ツーというのは、フェースインサート(フェース面に複合された異素材)付きのシリーズで、オデッセイの大ヒットパター「ホワイト・ホット」のような軟らかい打感が特徴のモデルです。
転がり自体はいいんだけど、選手の意図を超えて飛ぶことがない。 入力に対する出力が揃えやすいパター。
ちょっと乱暴な言い方をすれば「飛ばないパター」なんですね。
この「飛ばないパター」を駆使した渋野さんのパッティングには、まったくゆるみがありませんでした。
プロによっては、はじきがいいパターのほうがゆるまず打てて結果がいいというタイプと、はじかないパターのほうがゆるまないというタイプがいますが渋野さんは明らかに後者。
元々は後方に重心のあるマレット型を使っていたと言いますが、今使っているオーソドックスで操作性の高いアンサー型は、重心が浅いことで、フォロー方向にストロークを出しやすい形状。
操作性が高く、“意思”が伝わる形状であることも、言われています しかも、使用ボールはタイトリストの「プロV1」です。
これは非常に柔らかいカバーが特徴のボール。 柔らかいボールと柔らかいパターの組み合わせからも、しっかりヒットするんだという意思を感じます。
最終ホール、下りの早いラインを外せば何メートルオーバーするか見当もつかないタッチで撃ち抜けたのは、このパターとボールのスペックも無関係ではないでしょう。
勝利の要因を渋野本人は「パター」といっています。 初優勝した「サロンパス」の前あたりから、パーオン時の平均パット数が上位だったので自信をもって挑んでいました。
この「シグマ2アンサー」は、柔らかい打感で、しっかり打てるところが気に入っています。
もともと、打ち方がインサイドアウトだったので、ピン型が苦手で、ずっとマレット型を使っていましたが、2年前にコーチからピン型を勧められて使うようになり、今ではすっかり武器になりました。といっています。
2度の優勝を引き寄せたエースパターといえるでしょう。
しかし、何といっても練習が半端じゃない、 渋野プロのやっていた練習ってのが、「9ホールの模擬パット」。
カップを中心に円を描くように9個のボールを置いて、9ホールすべてを1パットで上がれることを目指すというもの。
ただし同じ距離にボールを並べて打つのではなく、1ホール目はカップから1メートルのところに置き、2ホール目は1.5メートル、3ホール目は2メートルというふうに50センチずつ遠くに離して置いていくんです。
そうすると、9ホール目はなんと5メートルのパットになる。ただでさえ距離が長くなっていって難しいのに、四方から打つから当然すべてラインが違うわけですよ。
渋野のパッティングを向上させたという練習法。 これは効果がありそうだ でもねさすがに9ホールすべて1パットで入れるってのはかなり難しいので、9ホール中2回まではミスしてもいいというルール。 3回外すと最初からやり直し。
渋野プロはこれが出来るまで帰れないというルールで練習していたようです。 初めは3時間かかったとか。 もちろん素質があったのでしょうが、粘り強い練習のせいかでもあったでしょうね。